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Rie’s Cafe

急に珈琲が飲みたくなった

”りえ”さんのお店に足をはこぶことにした

Rie’s Cafe そういう名のカフェ

1階部分はカフェと手作り雑貨のお店になっている
数人の作家さんの作品が綺麗にディスプレイされている
シルバーのブレスレットやレザークラフトの製品、ジャムなどもある
どれも手頃な価格だ

2階部分はちょっとしたライブラリーになっている
1階のカフェで飲み物や食事を頼み2階で本を読みながら 飲んだり 食べたり出来る

ドアノブを回し中に入るとりえさんが笑顔で迎えてくれた

モカとスコーンを2個注文した アールグレイとプレーン

りえさんの作るスコーンは絶品だ

粉と生地の折り込みにコツがあるのだと言う アールグレイは茶葉を細かく粉砕して生地に混ぜている

珈琲はドリップ式だ グラインダーで豆を挽き銅ポットで淹れてくれる

その間ギャラリーの方で色々と物色していた

できたら持ってきてくれると言うので2階へ上がった

ライブラリー には女性週刊誌やファッション雑誌が置かれていた
その片隅に小さめの本を見つけた
ハードボイルド小説は嫌いではない

パラパラとめくっているとりえさんが珈琲とスコーンをトレイに入れて持って来た

「珍しい 昼は珈琲も飲むんだね」
『珈琲は割とよく飲みますよ』

「度数の入った炭酸もあるけど」 悪魔の囁きと笑顔だった

『ギムレットには早すぎるんでね』
そう言って見せた本のタイトルはレイモンド・チャンドラーの”長いお別れ”だった

「・・・叩かれたいの」

どうやら私にはギャグのセンスはないようだ

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